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黒鯛用・遠投自立カヤウキの作成方法。

今回は遠投自立カヤウキを作りましたので、作り方を紹介していきたいと思います。

遠投自立カヤウキは黒鯛狙いで主に渚釣りや浅場狙い、また強風時などに使用しています。
私の作っているウキは錘負荷はすべて5Bです。
普段使いの非自立カヤウキはカヤが細く・ウキ根元の作り方が違うだけです。

ウキ素材・塗料・工具など

ウキ作りの素材と工具・塗料・接着剤などの紹介です。

ウキ素材

ウキボディはカヤです。直径は8mm程度のものを使用。
なるべく真っ直ぐな歪みのないカヤを使います。市販のカヤで使えるのは3本に1本程度です。

これはワームで使う真鍮製シンカーです。重さは3.5g~7g程度。
鉛製のシンカーもありますが、これは堤防や岩にウキをぶつけた時に足カンがシンカーにめり込みます。そこから浸水もして浮力が変わったりカヤ内部が痛みます。真鍮製は今までめり込んだ事はありません。

ウキ用足カンです。1.4mmの物が良いでしょう。

ウキトップ

市販のウキトップでも構いませんが、中が空洞になっていて折れやすいので加工をします。
今回は自作のウキトップも作ります。

グラスソリッド

ウキトップ内部に入れて補強したり、ウキトップそのものに使います。

発光玉ハード(夜光玉)

自作ウキトップ用です。大きさは3.5号が丁度いい大きさです。

工具・塗料・接着剤

工具・用品

刃が交換できるデザインカッター(アートナイフ )のようなカッターが使いやすいです。

その他に板オモリ、糸オモリ、タコ糸(細め)、釣り補修糸(極細)またはミシン糸(絹糸細目)、紙やすりです。

接着剤

接着剤は3種使い分けます。

木工ボンド、2液混合タイプの エポキシ樹脂系接着剤(穴埋めできるもの)、ゼリー状瞬間接着剤。

塗料

カシュー塗料(黒)、ルミノサイン油性各色、各うすめ液、筆各種。

ウキトップの作製

市販のウキトップは補強のために内部にソリッドを差し込み接着します。
これで強くアワセてぶつけても・コマセを当てても折れません。

自作ウキトップの作製

直径1.2mmのソリッドに3.5号発光玉を取り付け接着します。接着後に発光玉に軽くヤスリを掛けます。
私は上から4・3・3・3、間隔は25mm、これにルミノサインを塗り、赤・橙・黄・赤としました。
ソリッドは塗装しない方が逆光の時に光って見えます。

ウキボディ下部の作製

ウキの足作り

ワーム用シンカーに足カンを差し込みます。
シンカーは頭が凹んでいる、それと1.4mmの足カンでは緩くそのままでは海水が侵入します。
エポキシ樹脂系接着剤で足カンを接着、凹んでいる部分にもエポキシ樹脂で充填します。
固まったらカッターで余分な樹脂は取り除きます。足カンがしっかり固定できているかを確認して下さい。海水が侵入すると負荷が変わったりカヤが腐食しますので念入りに。
今回は壊れた・気に入らなかったウキから取り出した足部分も使いました。

ウキ下部の作製

カヤは直径8mmでシンカーの直径とピッタリ合います。
カヤは太いと中心に穴が空いている場合が多く、すんなり差し込めると思います。カヤに穴がない場合はシンカーを合わせてマスキングテープで仮止めして根元から足カンを差し込みます。
カヤの方が太い場合には接着の前にカヤを絞って直径を合わす作業が必要です。ウキ上部の作業と同じ用に軽く絞りをします。8mmを使えば簡単でいいです。
エポキシ接着剤でカヤの穴、足カン、錘にたっぷり付けて押し込み接着、余分なのは拭き取り、固まってから軽くヤスリを掛けます。

今度は補修糸で補強です。私はミシン糸を使いました。
これは鉛の接着部分から海水が染み込まないように、補強と塗料はがれを防止するためです。

カヤと鉛の接着部上下1-2cm程度に糸を巻き付け瞬間接着剤で固定します。糸の間に空間が空いても塗料で埋まりますから問題ないです。

この後、カシューでウキ下部のみ塗装します。

ウキ上部の作製

まずはウキを長めに切って5B負荷でどの程度沈むのか確認します。
あとから錘を追加できますので、数センチ長めに切ります。
カヤの上部を十字に切れ込みを入れます。予め書いておくとセンターが取りやすいです。
カッターを入れていくとカヤは自然と割れてきますので、2-2.5cm切れ込みを入れます。

切れ込みを入れた所からカッターを入れテーパー状になるように削っていきます。少しづつ様子を見ながら削りましょう。
トップを仮に差し込み様子を見ながら切っていきます。その後サンドペーパーなどで整えます。カヤ内部の綿はV字型に取り除きます。

トップを真っ直ぐに差し込みます。僅かな傾き・歪みは修正できます。
トップを抜き、カヤ内部・トップ差込部に木工ボンドをたっぷり付けて、ウキトップを差し込みます。
タコ糸で根元の部分からゆっくり力を入れながら巻いていきます。途中でトップの曲がりを確認して修正して下さい。
先端まで巻き終わったら余分な木工ボンドを取り除き、トップが真っ直ぐになっているか確認です。ここで僅かな傾きや歪みは修正できます。瞬間接着剤では修正できません。

半日以上放置し、完全に乾いてからタコ糸をゆっくり取り除きます。軽くヤスリを掛けて余分な固まった木工ボントを取り除き、表面をなめらかにします。

今度はトップ部に補強のための補修糸(ミシン糸)を下からトップ部へ巻いていきます。途中でゼリー状瞬間接着剤で固定していきます。
多少の空間があっても塗料が染み込みますので問題ありません。

カヤボディに軽くヤスリがけした後、カヤボディにカシューを薄目に2回塗装します。浮力調整の時に水が侵入しない程度です。

浮力調整

使うものは竿を購入した時に入っていたケース。これをカットし防水処理して水道水を入れます。

ウキに5Bとウキスイベルを取り付けて浮力を見ます。
水道水なので海水よりウキが沈みますが、針と7号ガン玉を取り付けないことでほぼ海水と同じ喫水線になります。
ウキ下部に板オモリや糸オモリを巻き付けて自分の好みの喫水線に合わせます。私はウキトップが5-10mm沈んだ所です。
今回は糸オモリと板オモリ・それを併用したものにしました。糸オモリは0.3mm~1.5mmまでありますので浮力に合うものを選びます。糸オモリはハンダや柔らかい針金でもOKです。瞬間接着剤で軽く固定します。

本塗装

私はカシュー漆(黒)のみを使用です。
釣具店で販売されている漆は強度が弱く、すぐに剥がれます。市販の漆を使う場合には最後にウレタン系塗料などでコーティングが必要です。

次になぜ黒を使うのか、理由は2つあります。
一つは塗料が透明でカヤの色を出すと、ボラ(特にイナッコ)がウキにアタック・突いてしまうのです。そうなるとアタリも取れません。
もう一つは塗膜が剥がれた時にすぐに分かるようにです。以前は透明ニスを使っていましたが、知らず知らずの内に剥がれそこから海水が侵入、浮力が変わりそしてカヤが腐食するのです。

本塗装は板オモリ・糸オモリの部分も塗装します。
塗っては軽くヤスリがけ、大体4-5回塗装を繰り返します。
最後にウレタン系塗料でコーティングしても良いかも。

遠投自立カヤウキの完成。

これで完成です。
ウキの重量を測ってみた所、13-14gでした。他の遠投自立カヤウキも軽いので12g、重いので15gでした。ちなみに遠矢DP300-10 3Bは21gありました。遠矢ウキは着水音が大きく海中に響き魚が警戒しそうですが、私のは静かです。

遠投自立タイプのウキの欠点は、重量があるのでアワセや投入の際に堤防や岩にぶつけ、トップが折れたり塗膜が剥がれやすいです。

塗膜は剥がれたら使用をやめ、乾燥させて再塗装です。
私は大型黒鯛を掛けた後は大体剥がれてますね、勲章だと思ってます。(笑)ボウズの時は剥がれません。非自立カヤウキの場合は滅多に剥がれません。

全体的に作りは雑ですが、感度・視認性とも問題はありません。
自分の作ったウキで黒鯛を釣ると嬉しさも倍増です。
皆さんも一度作ってみては如何でしょう。

コメント

  1. うさぎ より:

    全体的に雑とおっしゃっていますが全然そんなことないですよ
    大変綺麗な仕上がりで重量視認性ともに気にして作成された良いウキですね!
    前回のウキ作成記事より より分かりやすく説明して頂いたので今回こそチャレンジして完成させたいと思います! メタルジグは作って魚をゲットしたことはあるんですが対象魚ではなかったですが嬉しかったので 自分の作ったウキで本命を射止めたいです。
    嬉しくてぶっ倒れますね!!!

    • 沢村 より:

      是非、挑戦してみて下さい。
      トップの接合部はヘラウキの作り方も参考になるので、ググってみて下さい。
      私は孔雀の羽根浮きに挑戦しようと素材を買ってきました。